きょん スズ 30。 ザ・きょんスズ30

柳家喬太郎 落語家生活30周年記念落語会ザ・きょんスズ30

きょん スズ 30

「ザ・きょんスズ30」 日時:2019年11月16日(土)19時 会場:ザ・スズナリ < 番組 > 柳家やなぎ『金明竹』 柳家喬太郎『綿医者』 三遊亭兼好『氷上滑走娘』 ~仲入り~ 柳家喬太郎『本当は怖い松竹梅』 柳家喬太郎落語家生活30周年記念落語会「ザ・きょんスズ30」は、11月1日より30日まで30公演が開催されている。 その折り返しの16日夜の部へ。 本人によれば30周年記念というより31年目に踏み出すための落語会とのこと。 ネタ出しされているラインナップを見ると、古典から新作にいたる喬太郎の代表的な演目が並んでいるので、今の時点での集大成ということになろう。 柳家喬太郎という噺家は極めて特異な落語家だ。 古典と新作の両方を演じる人は多いが、喬太郎はその双方ともに高いレベルにある。 古典でいえば、軽い滑稽噺から圓朝作の人情噺まで幅が広く、また演じ手が絶えていたような古典の掘り起こしも行っている。 新作では、従来の新作落語ではあまり扱ってこなかった様な男女の切ないラブストーリーといったテーマのものから、SFやミステリーっぽいものまで実に多彩だ。 こんな噺家は恐らく過去にいなかったろうし、今後も出てこないかも知れない。 だから喬太郎と同時代を生きているというのは幸せなことなのだ。 やなぎ『金明竹』 古典に手を入れてという気持ちだろうが、方向性が間違っている。 客が来たらお茶請けを食べさせるとか、店番の与太郎が呼び込みをしたり「ご指名は?」と訊いたりと、訳が分からない。 そのくせ肝心の上方弁の言い立ては滑舌が悪い。 妙に捻ろうとするより、まずは古典を真っ直ぐ磨くことだ。 喬太郎『綿医者』 二ツ目になって2,3年の頃に髄膜炎という大病を患い入院した時の思い出をマクラに。 入院した時に同じ思いをしたと、ニヤッと笑ってしまう様なエピソードもあった。 とかく男と言うものは、である。 このマクラが全体の3分の2位を占めて、ネタは短い。 元は上方落語のネタだったが、近年の演じ手がなく絶えていたのを喬太郎が復活させたもの。 内臓がいかれた患者の手術で、取り出した内臓の代わりに綿を詰めた。 身体が治ったので強い酒を呑んで、煙管の煙草の火を思いきり吸い込んだもんだから内臓の綿に火が付いた。 慌てて水を飲み消した所で「胸が焼けた」サゲ。 医者が内臓を取り出す場面をユーモラスに描いてみせるブラックな演出。 兼好『氷上滑走娘』 マクラで喬太郎への思いをたっぷり語ってネタへ。 兼好の新作のようで、足の悪いおばあちゃんが医者に運動を勧められフィギュアスケートを始めるという他愛ないストーリーだが、座布団の上で3回転の真似をする動作が秀逸。 高座で滑って客が喜ぶのは兼好だけか。 喬太郎『本当は怖い松竹梅』 古典の改作というよりは新作。 マクラの披露宴での余興の話から『松竹梅』の終わりまでは古典の本編通りの演じ方。 式をあげたばかりの新郎が刺されて命に別状は無かったが刺した相手については口をつぐむ。 一方、梅さんが式の後で行方不明になる。 この謎を隠居が金田一ばりに推理し、遂に真相を突き止めるというミステリー仕立て。 カギは本編での梅さんのセリフで、隠居が教えた渡りセリフの「なったなった蛇になった当家の婿殿蛇になった。 なに蛇になあられた。 所から隠居の推理が始まり真相が明らかになって、事件は意外な結末を迎えるというもの。 この滑稽噺を推理劇に仕立てたという創作力は大したものではあるが、結末が陰気な印象で落語として暗さが気になった。 喬太郎の2席はいずれも喬太郎ならではの高座。 31年目からどのように変貌してゆくのか、大いに楽しみだ。

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柳家喬太郎 落語家生活30周年記念落語会『ザ・きょんスズ30』 日替わりの全演目とゲストが発表(SPICE)

きょん スズ 30

で懐かしき小劇場テイストを 満喫した 落語会だった。 さんの落語家生活30周年を記念した落語会 「 ザ・きょんスズ30」なんと下北沢の「 」を 一か月間借り切り、 ほぼ毎日の30公演( ) を行う。 ラッキーにもさんゲストの日の チケットを とることができた。 演目は「 カマ手本」と「 ハンバーグができるまで」、 昇太さんが「 遠い記憶」と3本立て。 小劇場のメッカ「」の居心地はすごぶるイイ。 キャパ140人の一体感。 途中には 劇団ペテカンの 「前説コント」もある。 おまけに、昇太両師匠ともに 舞台経験が豊富な役者でもある。 まるで 小劇場の舞台を見ているような感覚 だ。 私が落語にはまり始めたきっかけもこの感覚だった。 久々の小劇場感覚が嬉しい! 昇太さん曰く「演劇を志す者にとってリは憧れ の場所。 借りたくても審査が厳しくて、そう簡単には ここで芝居を 打てないん ですよ。 そこを落語家が一か月間 抑えられる って ことは、 ものすごく演劇的にも 信用が あるってことなんですよ。 」 さんは 「 私の体の一部はつかこうへいで出来ている」と豪語する。 高校時代から「つかこうへい事務所」の芝居に大いなる影響を 受けてきた。 今回の 演目の「カマ 手本」も言わば 「 つか版」「 」 を彷彿 させる。 奇しくもさんとは同い歳で、つかこうへい好きも 同じ。 いい落語会だった。 他のゲストの会にも当日券狙いで 行ってみるかな・・・ 物販コーナーで見つけたさんの新刊。 よく出来た本だな~と思って買ったら 、 発行が だった。 なるほどガッテン。 役者としても圧倒的存在感。 Makotsu.

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ザ・きょんスズ30(2019/11/16) : HOME★9(ほめ・く)

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「ザ・きょんスズ30」 日時:2019年11月16日(土)19時 会場:ザ・スズナリ < 番組 > 柳家やなぎ『金明竹』 柳家喬太郎『綿医者』 三遊亭兼好『氷上滑走娘』 ~仲入り~ 柳家喬太郎『本当は怖い松竹梅』 柳家喬太郎落語家生活30周年記念落語会「ザ・きょんスズ30」は、11月1日より30日まで30公演が開催されている。 その折り返しの16日夜の部へ。 本人によれば30周年記念というより31年目に踏み出すための落語会とのこと。 ネタ出しされているラインナップを見ると、古典から新作にいたる喬太郎の代表的な演目が並んでいるので、今の時点での集大成ということになろう。 柳家喬太郎という噺家は極めて特異な落語家だ。 古典と新作の両方を演じる人は多いが、喬太郎はその双方ともに高いレベルにある。 古典でいえば、軽い滑稽噺から圓朝作の人情噺まで幅が広く、また演じ手が絶えていたような古典の掘り起こしも行っている。 新作では、従来の新作落語ではあまり扱ってこなかった様な男女の切ないラブストーリーといったテーマのものから、SFやミステリーっぽいものまで実に多彩だ。 こんな噺家は恐らく過去にいなかったろうし、今後も出てこないかも知れない。 だから喬太郎と同時代を生きているというのは幸せなことなのだ。 やなぎ『金明竹』 古典に手を入れてという気持ちだろうが、方向性が間違っている。 客が来たらお茶請けを食べさせるとか、店番の与太郎が呼び込みをしたり「ご指名は?」と訊いたりと、訳が分からない。 そのくせ肝心の上方弁の言い立ては滑舌が悪い。 妙に捻ろうとするより、まずは古典を真っ直ぐ磨くことだ。 喬太郎『綿医者』 二ツ目になって2,3年の頃に髄膜炎という大病を患い入院した時の思い出をマクラに。 入院した時に同じ思いをしたと、ニヤッと笑ってしまう様なエピソードもあった。 とかく男と言うものは、である。 このマクラが全体の3分の2位を占めて、ネタは短い。 元は上方落語のネタだったが、近年の演じ手がなく絶えていたのを喬太郎が復活させたもの。 内臓がいかれた患者の手術で、取り出した内臓の代わりに綿を詰めた。 身体が治ったので強い酒を呑んで、煙管の煙草の火を思いきり吸い込んだもんだから内臓の綿に火が付いた。 慌てて水を飲み消した所で「胸が焼けた」サゲ。 医者が内臓を取り出す場面をユーモラスに描いてみせるブラックな演出。 兼好『氷上滑走娘』 マクラで喬太郎への思いをたっぷり語ってネタへ。 兼好の新作のようで、足の悪いおばあちゃんが医者に運動を勧められフィギュアスケートを始めるという他愛ないストーリーだが、座布団の上で3回転の真似をする動作が秀逸。 高座で滑って客が喜ぶのは兼好だけか。 喬太郎『本当は怖い松竹梅』 古典の改作というよりは新作。 マクラの披露宴での余興の話から『松竹梅』の終わりまでは古典の本編通りの演じ方。 式をあげたばかりの新郎が刺されて命に別状は無かったが刺した相手については口をつぐむ。 一方、梅さんが式の後で行方不明になる。 この謎を隠居が金田一ばりに推理し、遂に真相を突き止めるというミステリー仕立て。 カギは本編での梅さんのセリフで、隠居が教えた渡りセリフの「なったなった蛇になった当家の婿殿蛇になった。 なに蛇になあられた。 所から隠居の推理が始まり真相が明らかになって、事件は意外な結末を迎えるというもの。 この滑稽噺を推理劇に仕立てたという創作力は大したものではあるが、結末が陰気な印象で落語として暗さが気になった。 喬太郎の2席はいずれも喬太郎ならではの高座。 31年目からどのように変貌してゆくのか、大いに楽しみだ。

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