紅皮症。 【尋常乾癬・紅皮症】全身真っ赤!寒い!身の危険を感じるほどの悪化

紅皮症について

紅皮症

皮膚が赤くなる[紅斑(こうはん)]、皮膚が盛り上がる[浸潤・肥厚(しんじゅん・ひこう)]、銀白色のフケのようなもの[鱗屑(りんせつ)]が付着しはがれ落ちるなどの症状がみられます。 頭皮や髪の生え際、ひじ、ひざ、おしり、太もも、すねなど外部からの刺激を受けやすい部位でよくみられますが、それ以外の部位にも発疹が出る場合があります。 最初は直径数mm程度 1 の小さな発疹から始まり、次第に乾癬特有の赤く盛り上がった発疹となります。 乾癬では症状が出ていない皮膚に引っ掻くなどの刺激を与えると、その刺激をきっかけに新たな発疹が現れることがあります。 これをケブネル現象といい、衣服や眼鏡、ベルトなどの刺激によっても起こることがあります。 衣服は柔らかい素材やゆったりしたサイズのものを選び、皮膚を掻いたりしないようにしましょう。 乾癬性関節炎 (かんせんせいかんせつえん) 関節症性乾癬(かんせつしょうせいかんせん)とも呼ばれます。 乾癬患者さんの中には、手足の関節や、首から背骨、アキレス腱、足の裏などに痛みや、腫れ、こわばりを訴える方もいます。 症状は関節リウマチに似ていますが、異なる病気です。 乾癬性関節炎の多くは関節に症状が出る前、または出ると同時に乾癬の皮膚症状が現れます。 しかし、皮膚症状が遅れて現れることもあるので気になる症状があれば、主治医に相談することが大切です。 乾癬性関節炎の症状の現れ方 Yamamoto T et al. :J Dermatol 43 10 ;1193-1196, 2016より作図 乾癬性関節炎では、腫れ、変形、痛みなどの症状が手や足の指先の関節に現れることが多いのですが、背中や首がこわばったり、骨盤が痛んで歩きにくくなったり、かかとの後ろのアキレス腱や足の裏に痛みが出たりすることもあります。 また、爪に乾癬の症状がある場合は、関節炎を起こしやすいといわれています。 乾癬性関節炎は、患者さん自身が乾癬の皮膚症状と関節の症状が関係していることに気づきにくいため、見過ごされることがあります。 関節に症状が出ると、日常生活に支障を生じ、関節の症状の治療が遅れると重症化しやすく、急速に関節症状が進行し関節が変形し戻らなくなることがあるため、早期に発見し、少しでも早く治療を開始することが重要とされています。 現在、乾癬性関節炎を見つけるための質問票が開発されており、早期発見に活用されています。 その一つにPASE(ペース)と呼ばれる質問票があります。 ( Psoriatic Arthritis Screening and Evaluation:乾癬性関節炎のスクリーニングと評価) 下の「PASEはこちら」ボタンをクリックすると質問票が表示されます。 それぞれの質問の当てはまるところにチェックを入れ、総PASEスコアが37点以上の場合は、主治医に相談してください。 滴状乾癬 (てきじょうかんせん) 直径0. 5〜2cm程度 6 の小さな水滴大の発疹が全身に現れるのが特徴です。 風邪などの感染症がきっかけで起こることがあり、特に扁桃腺炎(へんとうせんえん)が誘因となることが多いといわれています。 きっかけとなった感染症を治療することで症状は治まりますが、まれに何度も再発を繰り返し、尋常性乾癬に移行することもあります。 紅皮症の誘因は皮膚炎、感染症、薬剤などいくつかあります。 膿疱性乾癬 (のうほうせいかんせん) 乾癬のうち、発熱や皮膚の発赤とともに、膿(うみ)の入った球状の袋[膿疱(のうほう)]が多数現れる疾患を膿疱性乾癬といいます。 この膿疱には細菌が含まれていないので周りの人にうつることはありません。 発疹が手のひらや足の裏、指先など一部だけにみられる限局型と、急な発熱とともに全身に発赤と膿疱が現れる汎発性膿疱性乾癬(はんぱつせいのうほうせいかんせん)があります。 汎発性膿疱性乾癬の発症頻度はまれですが、重症疾患でほとんどの患者さんは入院治療が必要です。 汎発性膿疱性乾癬は厚生労働省の希少難治性疾患(指定難病)に指定されており、認定基準を満たすと医療費助成が受けられます。 1)瀧川 雅浩、白濱 茂穂:これでわかる乾癬の新しい治療, 9, 南江堂, 2011• 2)Augustin M et al. :Br J Dermatol 163 3 ;580-585, 2010• 3)Manhart R, Rich P:Clin Exp Rheumatol 33 Suppl 93 ;S7-13, 2015• 4)古江 増隆:ここまでわかった 乾癬の病態と治療, 88, 中山書店, 2012• 5)Ohara Y et al. :J Rheumatol 42 8 ;1439-1442, 2015• 6)瀧川 雅浩、白濱 茂穂:これでわかる乾癬の新しい治療, 14, 南江堂, 2011• 7)Takahashi H et al. :J Dermatol 38 12 ;1125-1129, 2011• 8)佐伯 秀久:日本臨牀 76 1 ;41-45, 2018• 9)古江 増隆:ここまでわかった 乾癬の病態と治療, 109, 中山書店, 2012.

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【尋常乾癬・紅皮症】全身真っ赤!寒い!身の危険を感じるほどの悪化

紅皮症

どんな病気か 全身の皮膚が潮紅し、落屑(鱗屑がぼろぼろとはげ落ちる)を伴う皮膚病で、剥脱性皮膚炎ともいいます。 原因は何か 紅皮症は、それぞれ原因の異なる皮膚病に続いて発症します。 最も頻度が高いのはアトピー性皮膚炎や高齢者の乾皮症性湿疹に続いて発症するタイプです。 このほか、天疱瘡、乾癬、扁平苔癬、毛孔性紅色粃糠疹などの各種皮膚病が全身に広がって紅皮症になるタイプ、薬疹などの中毒性紅皮症、薬剤性過敏症症候群、菌状息肉症やセザリー症候群などの皮膚の悪性リンパ腫による紅皮症があります。 症状の現れ方 全身または広範囲の皮膚にびまん性の紅斑がみられ、落屑を伴います()。 通常、かゆみがあります。 全身症状として発熱、悪寒や震えなどの体温調節障害、リンパ節のはれ、全身の倦怠感、体重減少などを伴います。 検査と診断 どの病気がもとにあって紅皮症を発症したのかを調べる必要があります。 皮膚の生検(病気の皮膚を数㎜切り取って調べる病理組織検査)は、もとの病気が何かを知るうえで有用です。 紅皮症に共通する血液検査所見として白血球数、好酸球数、LDH(乳酸脱水素酵素)がいずれも増加します。 また、紅皮症では有棘細胞がんの腫瘍マーカーであるSCCが血液中に増加しますが、がんの心配はありません。 治療の方法 湿疹・皮膚炎に続発する紅皮症には、副腎皮質ステロイド薬の外用と抗ヒスタミン薬の内服が有効です。 乾癬に続発する紅皮症にはエトレチナート(チガソン)の内服、PUVAもしくはナローバンドUVB療法(紫外線照射)、高濃度ビタミンD3含有軟膏(ボンアルファハイ軟膏など)の外用が行われます。 薬疹による紅皮症では原因薬剤を中止し、副腎皮質ステロイド薬の外用、時に内服が行われます。 内臓障害を併発して死亡することのある薬剤性過敏症症候群では入院治療が必要で、副腎皮質ステロイド薬の内服や全身管理が行われます。 菌状息肉症などの皮膚悪性リンパ腫による紅皮症では、ナローバンドUVBなどの紫外線療法や電子線照射が行われます。 病気に気づいたらどうする 皮膚科専門医を受診して、もとの病気を調べ、それに合った治療を受ける必要があります。 (昭和大学藤が丘病院皮膚科教授 末木博彦) 図10 紅皮症.

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紅皮症(剥奪性皮膚炎)(こうひしょうはくだつせいひふえん)とは

紅皮症

[どんな病気か] 全身の皮膚が、ほぼ全面にわたって赤くなる(潮紅(ちょうこう))のが紅皮症で、たいていは、のようなもの(鱗屑(りんせつ))が皮膚につき、むけてきます(落屑(らくせつ))。 単独でおこることはなく、(「」)にあげた病気に引き続いて発症します。 おこりやすいのは40歳以上の人です。 それも男性が女性の2~3倍、多くなっています。 表にあげた病気のうち、もっとも紅皮症をおこしやすいのは、湿疹(しっしん)・皮膚炎(ひふえん)で、これからおこったものを湿疹性紅皮症(しっしんせいこうひしょう)といいます。 おとなにおこりやすいのですが、アトピー性皮膚炎の場合は、子どもでも紅皮症になることがあります。 ついで多いのは、乾癬(かんせん)からおこる乾癬性紅皮症(かんせんせいこうひしょう)、薬疹(やくしん)が進行悪化しておこる紅皮症(こうひしょう)です。 [症状] 原因となる病気の病状が安定していても、ちょっとしたことで急に紅皮症がおこってくることがあります。 皮膚が鮮紅色になり、数日のうちに全身へと広がっていきます。 そのうちに皮膚がガサガサとなり、ふけがついたようになります(鱗屑)。 この鱗屑が、ぬかや木の葉のような形ではがれてきます(落屑)。 皮膚にむくみ、熱感(ほてり)、強いかゆみがみられます。 また、発熱、寒け、全身の倦怠感(けんたいかん)をともないます。 尿が出にくくなることもあります。 治療を受けないでいると、数週間のうちに頭髪・体毛が抜けたり、爪(つめ)が変形して厚くなり、抜け落ちることもあります。 皮膚表面近くの多数のリンパ節も腫(は)れてくるのがふつうです。 [治療] 治療だけでなく、原因の精査のためにも入院が必要です。 紅皮症をおこしている皮膚に副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン(ステロイド)軟膏(なんこう)を塗り、かゆみ止めの抗ヒスタミン薬を内服するなど、皮膚症状に応じた治療を行ないます。 血液検査で、電解質の異常や低たんぱく血症がみられた場合は、これらを正常にするために輸液(点滴)が必要になります。 再発をくり返す場合や、副腎皮質ホルモン軟膏を外用しても効果のない場合は、副腎皮質ホルモンを注射や内服で用いますが、紅皮症は治まっても医師の許可が出るまでは、使い続けることが必要です。 副腎皮質ホルモンは、使用量を徐々に減らしていって、ゼロにするのが原則なのです。 薬疹による場合は、原因となった薬の使用の中止が必要です。 通常の治療に抵抗性の場合は、背景に悪性腫瘍(あくせいしゅよう)がかくされていることがあるので要注意です。 出典 家庭医学館について.

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